デロンギ マグニフィカの違いを全種類比較|5年使ってわかった選び方
デロンギの全自動コーヒーマシン「マグニフィカ」、いざ買おうとして調べ始めると、マグニフィカS・スタート・スマート・スペリオレ・イーヴォ……と種類が多すぎて、正直どれを選べばいいのか分からなくなります。見た目もそっくりで、型番だけ違う機種がずらっと並んでいるので、なおさらです。
この記事は、スペックを端から並べる記事ではありません。マグニフィカS(ECAM23120)を5年7ヶ月・6,000杯以上使ってきた筆者が、「毎日使うと、どの違いが実際に効いてくるのか」という視点で、”選び方”に絞って整理します。結論から言うと、マグニフィカ選びは「ミルクをどう飲むか」でほぼ決まります。
「マグニフィカSとスタート、スマート……名前が違うけど何が違うの?」
「スペシャルティとかカフェ・ジャポーネって、自分に要る機能なの?」
「結局、自分はどれを買えばいいの?」
この記事を読むと、こういったことがわかります。
- マグニフィカの現行ラインナップと型番の全体像(種類の整理)
- 機種ごとに違いが出る5つのポイント(ミルク・操作・メニュー・サイズ・価格)
- 5年使ったからこそ言える、「実際に効いてくる違い」はどこか
- 用途別に、あなたが買うべき1台はどれか
【結論】マグニフィカ、迷ったらどれ?用途別に3つ
先に結論です。細かい比較は後述しますが、迷ったら次の3パターンで考えると、ほぼ絞れます。
- ブラック中心・ミルクはたまに → マグニフィカ スタート(ECAM22020)。筆者の機体に一番近い、手動ミルクフロッサー搭載のスタンダード。まずこれで失敗しません。
- カフェラテ・カプチーノを毎日飲む → ラテクレマ搭載機(マグニフィカ スタート ECAM22062 など)。ミルクの泡立てから洗浄まで自動。ここが後述する「手入れの分かれ道」です。
- ミルクメニューをとことん楽しみたい → マグニフィカ イーヴォ(ECAM29064/29081)。メニュー数が多い上位クラス。
なぜこの3択で足りるのか。理由は、マグニフィカ系の機種差の大半が「ミルクが手動か自動か」に集約されるからです。ここを外さなければ、あとは価格とサイズの調整だけで済みます。以下、順に見ていきます。

デロンギ マグニフィカの種類一覧|現行ラインナップと型番を整理
まず全体像です。「マグニフィカ」と名の付くモデルを、執筆時点の現行ラインナップで型番付きに整理しました。ざっくり以下の2グループで整理するとわかりやすいです。
- ■手動フロッサー系(ミルクは手動で自分で泡立てるモデル)
- ■自動ラテクレマ系(ミルクは自動で泡立てるモデル)
※最初に正直にお断りしておきます。筆者が実際に所有・使用しているのは ECAM23120(マグニフィカS)だけです。他機種はデロンギ公式のスペック・仕様に基づく比較で、使用感を体験談としては書いていません。ただし「5年使った者として、この差はこう効くはず」という見立ては書いています。ここは分けて読んでください。
マグニフィカ スタート
ECAM22020B / WマグニフィカS
ECAM22112B / WマグニフィカS スマート
ECAM25023SBマグニフィカ スタート(ラテクレマ搭載)
ECAM22062B / W※スペシャルティは非搭載
マグニフィカ スタート ミルクモデル2026年新型
ECAM22080GBマグニフィカ イーヴォ
ECAM29064 / ECAM29081マグニフィカS スペリオレ終売
ECAM23420SBNスペリオレを検討していた方は、スペシャルティ搭載でフロス調整つまみも付く マグニフィカS スマート(ECAM25023SB) が近い位置づけです。同じダイヤル+ボタン操作の手動フロッサー系なので、操作の感覚も大きく変わりません。
【参考】筆者所有機終売
ECAM23120いまから同じ系統を買うなら マグニフィカS(ECAM22112) が実質の現行版です。手動フロッサー+カフェ・ジャポーネという基本は変わらないので、筆者の使用感がそのまま参考になります。
※価格・在庫・仕様は変動します。最新の情報は必ず各商品ページでご確認ください。
ECAM23120とECAM22112の違いは?(旧マグニフィカSと現行マグニフィカS)
「マグニフィカ」と「マグニフィカS」で検索して迷う方も多いのでここで補足します。筆者所有の ECAM23120 と、現行の ECAM22112 は、どちらも「マグニフィカS」で、手動フロッサー+カフェ・ジャポーネという基本は同じです。世代が新しいのが ECAM22112 で、今から「マグニフィカS」を選ぶなら実質こちらになります(ECAM23120は新品の流通がほぼ終了しています)。使用感の系統はほぼ同じと考えて差し支えありません。
ECAM23120の5年使用レビューはこちらの記事で詳しく書いています。
マグニフィカSの違いはどこ?比較で効いてくる5つのポイント
機種を分けている差は、突き詰めると次の5つです。ここを押さえれば、どの型番同士の比較でも自分で判断できるようになります。
①ミルク機能|手動フロッサー vs 自動ラテクレマ(最重要)
マグニフィカ選びで一番効くのがここです。手動フロッサーは、スチームノズルを使って自分でミルクを泡立てる方式。対して自動ラテクレマ搭載機は、ミルクの泡立てから注ぎ、さらに洗浄まで自動でやってくれます。
実用上いちばん差が出るのは「味」より「手入れ」です。手動フロッサーは使うたびにノズルを掃除する必要があり、これがなかなかに面倒(後述の実体験で詳しく書きます)。自動ラテクレマなら、ミルクコンテナごと自動洗浄なので、この手間がまるごと消えます。ミルクを毎日飲む人ほど、ここの差は日々効いてきます。
②操作パネル|ダイヤル+ボタン vs タッチパネル
マグニフィカS系はダイヤル+ボタン、スタート系やイーヴォはタッチパネルです。正直、慣れればどちらでも問題ありません。ただ、タッチパネルのほうが「メニューを選んで押すだけ」で直感的なので、家族みんなで使う・機械が苦手な人がいる家庭では、タッチのスタート系が無難だと思います。
③抽出メニューと「スペシャルティとは?」
「スペシャルティ」というメニュー名で迷う方が多いので説明します。デロンギのスペシャルティは、フルーティーで軽やかな味わい(浅煎り寄り)を引き出すための抽出モードです。スタート系やS スマートに搭載されています。一方、マグニフィカS(ECAM22112・ECAM23120)はカフェ・ジャポーネ(深蒸しでドリップ寄りのすっきりした一杯)が中心です。
ここは正直に言うと、普段からエスプレッソやブラックしか飲まない人には、スペシャルティの有無はそこまで決定打になりません(理由は実体験の項で書きます)。専門店の浅煎り豆を淹れ分けたい、という明確なこだわりがある人向けの機能です。
④サイズ・奥行き|設置スペースの違い
マグニフィカ系は、どのモデルも幅238〜240mm前後・奥行440mm前後・高さ350mm前後・重量9.5kg前後と、実は横並びで大きな差はありません。差が出るのは機種間よりむしろ「自宅に置けるか」の一点です。
とくに奥行が効きます。数字だけ見るとピンと来ませんが、給水タンクの抜き差しやカス受けの出し入れで前後に余白が要るので、体感はカタログ寸法より大きく感じます。「マグニフィカs 奥行き」で調べている方は、置き場所を先に実測しておくのを強くおすすめします(筆者は測らずに買いました)。

⑤価格帯|どれがいくら?
ざっくりの価格順は、スタート/マグニフィカS(エントリー〜スタンダード)< S スマート < スタート ラテクレマ・新型ミルクモデル < イーヴォです。手動フロッサー系がおおむね6〜8万円台、自動ラテクレマ系が8万円台〜、イーヴォで13万円前後というイメージ。価格はセールで大きく動くので、最終的な金額はリンク先で確認してください。
【5年使って実感】実際に効いてくる違いはどこだった?
ここが、筆者にしか書けない部分です。ECAM23120(マグニフィカS・手動フロッサー)を5年7ヶ月・1日最低3杯で使ってきて、「後から選ぶ人にとって本当に効く差はどこか」を、実体験ベースで書きます。
手動フロッサーは「毎回の洗浄」が地味に効く
結論、手動フロッサーの一番のコストは味ではなく洗浄です。筆者はミルクを使う頻度が週1〜2回(カフェラテ)で、それ以外はほぼエスプレッソ。それでも、ミルクを泡立てるノズル内の細いゴム部品が毎回洗う必要があり、手ではまともに洗えないので、筆者は毎回そのパーツを食洗機に放り込んでいます。
ここから言えることは明確です。ミルクが週1〜2回程度なら、手動フロッサー機(スタートやマグニフィカS)で十分。でも、もし毎日カフェラテ・カプチーノを飲むつもりなら、この「毎回の洗浄」が毎日のことになります。そうなるなら、迷わず自動ラテクレマ搭載機を選んだほうがいいです。筆者が5年ちまちま洗ってきた手間を、数千円の差額で丸ごと回避できるなら、正直そちらが賢い。

スペシャルティ機能は、筆者には不要だった
正直な話をします。筆者の飲み方は9割がエスプレッソで、搭載されているカフェ・ジャポーネですらほとんど使いませんでした。つまり、抽出メニューの多さは、筆者の使い方だと満足度にほぼ効いていません。
これは裏を返すと、「自分が普段どのメニューを飲むか」を先に決めておけば、余計なスペックにお金を払わずに済むということです。ブラック・エスプレッソ中心の人は、メニュー数やスペシャルティの有無で上位機に手を伸ばすより、素直に手動フロッサー系で十分満足できると思います。
効いたのは「サイズより設置場所」と「時短」
筆者はパントリー(仕事部屋・リビングとは別の場所)に設置しています。これが結果的に大正解でした。というのも、豆を挽く動作音はとにかく大きいので、寝室やリビングのそばだと確実に気になるレベルだからです。機種差より、この「どこに置くか」のほうがずっと満足度を左右します。
そして、5年使って一番ありがたかったのは時短でした。ボタンを押してから淹れ終わるまで実測で約52秒。在宅勤務で席を立つ時間がほぼゼロになる、この一点です。どのマグニフィカを選んでもこの価値は共通なので、「全自動である」こと自体が最大の買う理由だと今でも思っています。
手入れ頻度と、5年の経年
ランニングの実感も書いておきます。除石灰(カルキ抜き)は半年に1回、ランプが点いたらやるペース。頻度が低いぶん毎回やり方を忘れて説明書を引っ張り出しています(これはどの機種でも避けられません)。経年では注ぎ口のメッキが少し剥がれてきましたが、5年7ヶ月で大きな故障はゼロ。極端に寒い日に抽出がポタポタになったことが一度だけありましたが、室温が戻ったら直りました。長く使う道具として、耐久性は素直に信頼できます。
コスト計算や手入れの現実をもっと詳しく知りたい方は、5年使用レビュー記事に全部書いています。
用途別おすすめ|あなたが買うべきマグニフィカはどれ?
ここまでの違いを踏まえて、用途別に「これを買えば失敗しない」を挙げます。
ブラック・エスプレッソ中心なら「マグニフィカ スタート ECAM22020」
筆者の機体(ECAM23120)に一番近いポジションが、手動フロッサー搭載のマグニフィカ スタート ECAM22020です。タッチパネルで操作が簡単、メニューも必要十分。ブラック中心でミルクはたまに、という人はこれで間違いありません。筆者の5年の使用感が、ほぼそのまま参考になる1台です。
ラテ・カフェオレを毎日飲むなら「ラテクレマ搭載機 ECAM22062」
カフェラテやカフェオレを毎日飲むなら、手動フロッサーの洗浄の手間が毎日効いてきます。だからこそ自動ラテクレマ搭載の ECAM22062を推します。ミルクの泡立てから洗浄まで自動。筆者が5年洗い続けたあの細いゴム部品と無縁になれます。なお2026年には新型のミルクモデル ECAM22080GB(ラテマキアート対応・バイカラー)も登場しているので、最新が気になる方はそちらも候補です。
省スペース・価格重視なら「マグニフィカS ECAM22112」
とにかくコスパと定番の安心感、という人にはマグニフィカS ECAM22112。手動フロッサー+カフェ・ジャポーネで、価格も抑えめ。筆者所有のECAM23120の正統な後継にあたる系統で、系統としての使用感は筆者のレビューがそのまま効きます。
ミルクをとことん楽しむなら「マグニフィカ イーヴォ」
ミルクメニューを幅広く自動で楽しみたいなら、上位のイーヴォ(ECAM29064/29081)。価格は13万円前後のクラスになるので、「ミルクにこだわりたい」が明確な人向けの選択です。
まとめ|マグニフィカの選び方は「ミルクをどう飲むか」で決まる
種類が多くて迷いがちなマグニフィカですが、選び方の軸はシンプルです。ミルクを毎日飲むなら自動ラテクレマ、たまになら手動フロッサーで十分。あとは操作(ダイヤルかタッチか)と、置き場所(奥行と動作音)を自分の環境に合わせるだけです。
5年7ヶ月使ってきた筆者の実感として、機種差以上に満足度を左右したのは「全自動で時短できること」そのものと「どこに置くか」でした。逆に、スペシャルティやメニュー数は、自分の飲み方次第では効かないこともある。だからこそ、スペック表を上から追うより、「自分は普段どう飲むか」を先に決めるのが、失敗しない一番の近道だと思います。
マグニフィカSの実際の使い勝手・手入れの現実・ランニングコストは、ECAM23120の5年使用レビューで余すことなく書いています。デスク環境全体の話は在宅ワーク用デスク環境まとめもあわせてどうぞ。
この記事が皆様のお役に立てば幸いです。

