フェルトデスクマットの毛玉は?サンワ200-MPD030BKを1年半レビュー
デスク環境を整えれば整えるほど、気になってくるのが天板の傷とカップの輪ジミです。
筆者はFLEXISPOT E7にウォールナットの天板(180×80cm)を載せているのですが、木の天板って、一度シミが入ると戻らないんですよね。マウスを動かせば天板は擦れるし、コーヒーのカップの底には結露がつく。「このまま使い続けて大丈夫か?」と、わりと本気で悩んでいました。
そこで導入したのが、サンワダイレクトのフェルトデスクマット 200-MPD030BK(90×40cm・ブラック)です。2025年3月に購入し、執筆時点で1年6か月使い続けています。
ただ、フェルト製のデスクマットには買う前に大きな不安がありました。「この上で、マウスはちゃんと動くのか?」です。
フェルトの上だとマウスのカーソルがブレたり飛んだりしない?
安いけど、1年も使ったら毛玉だらけになるんじゃないの?
90×40cmって、実際どれくらい載るの?
この記事では、これらに1年6か月使った実体験で答えます。
この記事を読むとわかること
- フェルトの上で8,000dpiのハイエンドマウスが正確に動くのか(結論から言うと動きます)
- 1年6か月でどこがどう劣化したか(毛玉・端の剥がれの実物写真あり)
- 90×40cmに何がどう載るのか、大型天板での実際の見え方
- メーカーが言う「マウスの操作音軽減」は体感できるのか
- 買って後悔しない人/やめたほうがいい人
結論:1年6か月使って「安いなりに、ものは良い」
先に結論です。
2,000円前後のデスクマットとしては、完全に「買い」です。最大の不安だったマウスの挙動は1年半まったく問題なし、天板もきれいなまま守れています。毛玉と端の剥がれという経年劣化は確実に出ますが、この価格と使用期間を考えれば筆者は許容範囲だと判断しています。
向いている人
- 木製天板・無垢材の天板を傷と輪ジミから守りたい人
- デスクマットとマウスパッドを1枚で兼ねたい人
- キーボードの打鍵感を少しソフトにしたい人
向いていない人
- 毛玉・毛羽立ちが1つでも出たら気になってしまう人
- マットの上で紙に文字を書く機会が多い人(後述しますが、これは本当に向きません)
- 5年10年使える耐久性を求めている人
ここから先は、なぜそう言えるのかを1年6か月の実体験で順番に説明していきます。
サンワダイレクト 200-MPD030BKのスペックと価格
まずは製品情報から。
■ サンワダイレクト フェルトデスクマット 200-MPD030BK
サイズ:約W900×D400×H4mm
重量:約610g
素材:フェルト(表面)/天然ゴム(裏面)
カラー:ブラック
生産地:中国
保証:初期不良のみ
付属:巻いて収納できるストラップ
価格:2,000円前後(発売時価格は1,619円・税抜)
メーカーの訴求は「傷・スレ防止」「マウスの操作音軽減」の2点。厚みは4mmで、デスクマットとしては標準〜やや厚めです。
サイズ違い・色違い・紛らわしい兄弟機
買う前に整理しておきたいのが、ほぼ同じ見た目の製品が複数あることです。ここを間違えると「思ったサイズと違う」となるので、先に潰しておきます。
■ 200-MPD030BK(本記事のモデル)
90×40cm/ブラック/約610g
→ キーボード+マウス+カップまで載せたい人はこれ
■ 200-MPD030GY
90×40cm/グレー/約610g
→ サイズは同じ。黒天板・白天板にはグレーのほうが馴染むことも
■ 200-MPD031BK/200-MPD031GY
60×30cm/ブラック・グレー/約290g
→ ノートPC単体、または大きめマウスパッドとして使いたい人向け
■ MPD-FLT1シリーズ/MPD-FLT2シリーズ
サンワサプライ本体から出ている、ほぼ同仕様の量販店向けモデル。FLT1が90×40cm、FLT2が60×30cm。
→ 「200-」で始まるのがサンワダイレクトのWEB限定型番、そうでないのが量販店ルート、という理解でだいたい合っています
筆者が選んだのは90×40cmのブラック。理由は後述しますが、ウォールナットの天板に対して黒を合わせたかったのと、キーボードとマウスとカップを1枚に収めたかったからです。
なぜレザーでもPVCでもなく「フェルト」を選んだのか
デスクマットには、PUレザー・PVC・ガラス・コルク・フェルトと、けっこう選択肢があります。そのなかで筆者がフェルトを選んだ理由は、ざっくり2つです。
1つめは、ウォールナット天板との見た目の相性。木の天板にツヤのあるレザーやPVCを敷くと、そこだけ質感が浮くんですよね。フェルトはマットな質感なので、木目に対して素直に馴染みます。黒を選んだことで、デスクの中心に「作業エリア」としての面ができた感じもあります。
2つめは、クッション性。ガラスやPVCだとカップを置いたときに「コツン」と硬い音が返ってきますが、フェルトはそこを吸収してくれます。これは後述する打鍵感の話にも直結します。
逆にフェルトのわかりやすい弱点も、買う前から想像はついていました。毛玉です。実際1年半で出ました。そこは正直に後述します。
フェルトのデスクマットでマウスは正確に動く?MX Master 4で1年半使った結論
ここがこの記事の核です。結論から言うと、まったく問題なく動きます。
筆者が使っているマウスはロジクールのMX Master 4。8,000dpiのハイエンドマウスです。このマットの上で1年6か月使い続けていますが、
- カーソルのブレ:なし
- カーソルの飛び:なし
- 引っかかり:なし
本当に、ゼロです。1年半使ってストレスを感じた場面が1度も思い出せないレベルで、普通に動きます。
じつは筆者、MX Master 4のレビュー記事のなかで「フェルト生地のマットの上でも、ガラステーブルでもカーソルのブレが出ません」と書いていました。そこで言っていた「フェルト生地のマット」が、この200-MPD030BKです。あちらの記事を読んでくださった方は、伏線回収だと思ってもらえれば。
なぜ動くのかというと、フェルトは表面が均一で、光学センサーが読み取るのに困らないからです。ガラスや鏡面のような反射する素材、逆に透明な素材がセンサーの苦手分野であって、布は基本的に得意領域なんですね。
ただし、注意点を1つだけ。「マウスが正確に動く」ことと「マウスが速く滑る」ことは別の話です。フェルトは布マウスパッドのなかでも滑走抵抗がある部類なので、FPSで高速に振り回すようなゲーミング用途だと、専用のマウスパッドのほうが合う可能性は高いです。事務作業・クリエイティブ作業なら気にならない範囲だと思います。

90×40cmは狭くない?180×80cmの天板に敷いた実際
サイズ選びで迷う人が多いので、実物ベースで書きます。
筆者の天板は180×80cm。そこに90×40cmのマットを中心にドンと敷いています。面積比で言えば天板の4分の1程度で、正直「小さいかな?」と思っていたのですが、結果的にはこれで正解でした。
マットの上に常時載っているものは、こんな感じです。
- MX Keys S(キーボード)
- ロジクール純正パームレスト
- MX Master 4(マウス)
- 飲み物のカップ+山崎実業のシリコンコースター
キーボードとパームレストを手前に置いて、その右にマウス、さらに左奥にカップ。これで90cmの横幅がちょうど埋まります。手が動く範囲はすべてマットの上に収まっていて、天板に直接触れる場面がほぼないという状態です。

逆に言うと、天板いっぱいをマットで覆いたい人には90×40cmは足りません。180cm幅のデスクを全面カバーしたいなら、この製品ではなく大判タイプを探すべきです。この製品は「作業エリアだけを囲う」という考え方の製品だと理解しておくと、サイズ選びを間違えません。
なお、FLEXISPOT E7+KANADEMONO天板の組み合わせについては別記事で書いています。昇降デスクは天板が動く=物が動くので、マットがズレないかは地味に重要なポイントでした(結論、ズレません。次で書きます)。
裏面の滑り止めはどれくらい効く?1年半ズレていません
ここは想像以上に良かったポイントです。
裏面は天然ゴムで、細かい滑り止めの模様が全面に入っています。一部だけゴム、みたいなケチり方をしていません。
この結果どうなるかというと、マットが動きません。上にキーボードとマウスとカップを載せた状態で1年6か月使っていますが、位置を直した記憶がありません。キーボードを強めにタイプしても、マウスを端まで振っても、マットそのものは天板に貼りついたように留まっています。
昇降デスクを使っている身としてはここが本当にありがたくて、デスクを上げ下げしても載っているものの配置が崩れないんですよね(これが地味にありがたい)。安いデスクマットだと裏面がツルツルで、使うたびに位置を直す羽目になるものもあるので、ここにコストをかけているのは好印象です。

打鍵感が変わる:MX Keys Sを天板直置きしたときとの違い
これは買う前に想定していなかった副産物でした。キーボードの打鍵感がソフトになります。
筆者はMX Keys Sを使っています。ロープロファイルのパンタグラフキーボードで、もともと薄型なぶん、硬い天板に直置きすると打鍵の衝撃がそのまま返ってくるんですね。「ガンガン」という、底打ちの硬さです。
これがフェルトマットを挟むと明確に変わります。4mmのフェルトが下で衝撃を吸収してくれるので、底打ちの硬さが取れて、着地がやわらかくなります。打鍵音そのものというより「打鍵感」が変わる、という表現が近いです。
薄型キーボードを木の天板に直置きしていて「なんか硬いな」と感じている人は、これだけでも敷く価値があると思います。
天板を守る効果は本当にあるのか(結露・こぼし・スレ)
そもそもの購入目的がこれでした。1年6か月使った答えは、守れています。
カップの結露と輪ジミ対策:木の天板に輪っかのシミが残るのが本当に嫌で、コースター(山崎実業のシリコン製)も併用しています。それでも、飲み物を扱っていれば多少はこぼれるし、カップの底も湿る。そのときに天板へダイレクトにダメージが行かないというのが、敷いていて一番実感する効果です。フェルトが一度受け止めてくれるので、慌てなくて済みます。
マウスのスレ対策:マウスのソール(底面のパッド)が天板を擦り続けると、木だと確実にツヤが変わってきます。マットを敷いていればそこは発生しません。
実際、1年6か月経った今マットをめくってみると、下の天板は購入時のままです。ここは写真で証明します。

「マウスの操作音軽減」は体感できる?正直に書きます
メーカーがこの製品の売りとして挙げているのが「マウスの操作音軽減」です。ここは正直に書きます。筆者は、明確な効果を体感できていません。
理由ははっきりしていて、組み合わせているMX Master 4がそもそも静音クリックのマウスだからです。元が静かなマウスなので、マットによって何dB下がったのかを体感で切り分けることが筆者にはできません。
言えるのは、「マウスを置くとき・移動させるときに天板とぶつかる音」は確実に消えているということくらいです。カチッというクリック音そのものが小さくなったかは、断言できません。
このブログでは、体感で証明できない機能は「証明できない」と書く方針を取っています。サンワのLEDライトのRa90(高演色性)のときも、配線記事の雷ガードのときも同じでした。メーカーの宣伝文句をそのままなぞって「静かになりました!」と書くのは簡単ですが、それは読者の購入判断の役に立たないので。
もしカチカチ音が大きいマウスを使っていて、その音を減らしたいのが主目的なら、デスクマットより静音マウスに買い替えたほうが確実です。
1年6か月使った経年劣化:毛玉・端の剥がれの実物
この記事で一番書きたかったのがここです。デスクマットのレビューは「おしゃれなデスクができました!」で終わる新品時点の記事が本当に多いんですが、読者が知りたいのは1年後にどうなっているかのはずなので。
毛玉は、できます
はっきり書きます。手を置く場所に毛玉ができます。フェルト素材である以上、これは避けられません。
筆者の場合、1年6か月で毛羽立ちと毛玉が出てきたのは手首・手のひらが頻繁に触れる手前のエリアです。逆に、物を置いているだけの奥のエリアや、手が触れない端のほうは購入時とほとんど変わりません。摩擦がかかるところだけが劣化する、というわかりやすい傾向です。
これをどう評価するか。筆者の本音は「許容範囲」です。2,000円前後の製品を1年半、1日8時間以上の在宅ワークで毎日使い倒した結果としての毛玉なら、むしろよく持っているほうじゃないかと思っています。
ただし、ここは完全に好みの問題です。毛玉が1つでも出たら気になって仕方ない、という人はフェルトを選ぶべきではありません。PUレザーやPVCなら毛玉は原理的に発生しないので、素材の時点で選択を変えたほうが幸せです。最近は「毛玉に強い」ことを売りにしたウールマットも出てきているので、そこが最優先ならそちらを検討する価値はあります。

端の接着が少し剥がれてきた
もう1つの経年劣化がこれです。フェルト層と裏面の滑り止め素材の接着が、端のほうでペロッと浮いてきました。
程度としては軽度で、通常使用では気になりません。マットを敷いた状態では見えませんし、めくったときに「あ、ここ浮いてるな」とわかる程度です。使用上の支障は今のところゼロです。
とはいえ、貼り合わせ構造である以上、経年で必ず痛みは出るということの実例ではあります。おそらく年数を重ねれば剥がれは広がっていくはずで、そのときが買い替えどきなのだと思います。

ホコリと髪の毛、手入れの方法
フェルトの性質上、ホコリや髪の毛は繊維に絡みます。ツルツルした素材なら手で払えるものが、フェルトだと引っかかるんですね。黒色なので、白っぽいホコリは目立ちます。
私は粘着クリーナー(コロコロ)で掃除するのが定番です。
200-MPD030BKのデメリットまとめ
1年6か月使って見えたマイナス点を整理します。
1. 手を置く場所に毛玉ができる
フェルトである以上、避けられません。1年半で明確に出ます。
2. 端の接着が剥がれてくる
軽度ですが、経年で確実に進行するタイプの劣化です。
3. ホコリ・髪の毛が絡む
黒色なので白いホコリは目立ちます。定期的な掃除が前提です。
4. 上で字を書くのには向かない
メーカー自身がFAQで「柔らかく、文字を書くのに適していません」と明言しています。ペンが沈むので、書類にサインするような用途には向きません。紙仕事が多い人は素材から見直すべきです。
5. 保証は初期不良のみ
長期保証はありません。消耗品と割り切る製品です。
逆に言うと、これ以外に大きな不満はありません。1年6か月使った率直な評価は「安いなりに、ものは良い」です。値段を考えれば十分すぎる、というのが偽らざる本音です。
向いている人・向いていない人
■ 向いている人
- 木製・無垢材の天板を使っている人:輪ジミとスレから守れます。筆者と同じ悩みを持っているなら、まず敷くべきです
- マウスパッドとデスクマットを1枚で済ませたい人:ハイエンドマウスでも精度は落ちません
- 薄型キーボードを直置きしている人:打鍵感がソフトになります
- コストを抑えたい人:2,000円前後でこの質感と機能は素直に優秀です
- 昇降デスクユーザー:裏面の滑り止めが効いているので、上げ下げしても配置が崩れません
■ 向いていない人
- 毛玉・毛羽立ちが許せない人:素材の時点でPUレザーやPVCを選ぶべきです
- マットの上で字を書く人:メーカー自身が非推奨としています
- デスク全面をカバーしたい人:90×40cmは「作業エリアを囲う」サイズです
- ゲーミング用途で高速な滑走を求める人:精度は出ますが、滑走の速さは専用パッドに譲ります
- 何年も使える耐久性を求める人:消耗品と割り切れないならコルクやレザーのほうが向きます
総評:2,000円で天板の寿命を買えるなら安い
1年6か月使った結論をもう一度、別の角度から書きます。
この製品の価値は「マットが消耗することで、天板が消耗しない」という一点に尽きると思っています。毛玉ができ、端が剥がれてきたのは、その劣化を天板の代わりにマットが引き受けてくれた結果です。マットをめくった下の天板が購入時のままである以上、この交換は明確に成立しています。
2,000円前後のマットが1年半〜数年で消耗して、数万円の天板がきれいなまま残る。そう考えれば、これは安い買い物です。むしろ「毛玉ができたら買い替える」くらいの消耗品として付き合うのが、この製品の正しい使い方だと思います。
そして、買う前に一番不安だった「フェルトの上でマウスは正確に動くのか」という問いには、8,000dpiのMX Master 4を1年6か月使った実体験で、はっきり「動きます」と答えられます。ここで迷っているだけなら、もう迷わなくて大丈夫です。
逆に、毛玉が1つでも気になってしまうタイプの方は、今のうちに別素材を選んでください。ミスマッチを防ぐのもこの記事の役目なので。
デスク環境まわりについては、昇降デスクの配線整理はこの4点で終わるでも書いています。このマットと同じタイミングでデスク環境を一気に整えた流れなので、あわせて読んでいただけると全体像が掴めるはずです。
この記事が皆様のお役に立てば幸いです。

